「全粒粉って、健康にいいんだって。」
よし!そう思って使ってみたら──
あれ?かたい。カチカチ。
しかも、あんまりおいしくないですよ??
せっかくがんばったのに、ちょっとがっかり。
私もそんなひとりでした。
がんばった分、なんだかふてくされて、
「もう捨てちゃおうかな」なんて思いました。
でもでも、せっかくの粉、もったいない。
少しずつ混ぜて使ってみようか。
そこからが、私の全粒粉との
つきあいのはじまりでした。
どうやら全粒粉は、気まぐれな粉のようです。
まじめに向き合うほど、思うようにはいかない。
でも、そこがまたおもしろいところでもあります。

ここからは、私の経験からのおすすめというか、“最初の一歩”として試してみやすい方法を少し。
おすすめは、いつも作っているレシピの小麦粉のうち、
一割から三割位までの量を全粒粉に置き換えて配合してみること。
このくらいなら、いつもの味を壊さずに、ほんのり香ばしさや深みを感じられます。
温度は、いつもより5〜10℃ほど高め。
時間は同じで構いません。
もし焦げたら、次は温度を少しだけ下げて、
でも時間はそのままにしてみる。
小麦粉は“焼き切る”ことが大事です。
低温で短時間に焼くと、いわば生焼けのようになり、せっかくの風味が出ないまま終わってしまいます。
焦げない範囲でしっかり焼く──
そこに、全粒粉の香ばしさが生きてきます。
家庭用のオーブンは、意外と気まぐれです。
同じ機種でも、一台ごとに癖があったりします。
設定温度の数字も、現実には扉を開けるたびに
庫内の温度がすぐに下がってしまったりします。
だから、数字だけでなく、自分の感覚を信じてみてください。
焼き色のつき方や、ふっと香ばしい匂いがしてきたとき──
それが、オーブンが「そろそろだよ」と教えてくれている合図です。
粉のうち三割を全粒粉にして、
牛乳や水分をいつもより少し多めに。
全粒粉は水分をよく吸うので、
いつもより“ちょっとゆるいかな”くらいが目安です。
加える牛乳の量は全体の粉の量にもよりますが、
まずは大さじ1杯程度から様子を見ながら足していくと安心です。
混ぜ終わったら、すぐに焼かずに10分ほど置いておく。
冷蔵庫に入れて少し落ち着かせてもいいですね。
その方が生地がなじんで、
焼いたときのふくらみと香りがきれいに出てきます。
全粒粉は、がんばるための粉ではなくて、
ちょっと気分をよくしてくれる粉。
まじめに焼いても、気まぐれに混ぜても、
ちゃんと応えてくれます。
焦がさず、でも焼き切る。
その一瞬を見つけるのが、全粒粉の楽しさです。
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