パウンドケーキは寝かせるとおいしい。
これはよく言われる話です。
焼きたては香りが立っていて、
それはそれで魅力的だけれど、
一日経つと生地が落ち着いて、
また違うおいしさが出てきます。
焼いた直後のパウンドケーキは、
表面にカリカリしたところがあって、
それももちろんおいしい。
ただ、しっとりした部分とカリカリした部分が、
まだ別々に存在していて、
ひとつのケーキとしては
少しばらばらな印象もあります。
時間が経つと、その境目が少しずつなじんで、
全体がひとつにまとまって、
しっとりとしたおいしさに変わっていきます。
そのような話を聞くと、焼き上がったパウンドケーキをそのままお部屋に置いて、冷めるに任せる、
そんな様子を思い浮かべるかもしれません。
けれど、ここで言っている「寝かせる」という作業は、そういうこととは少し違います。
具体的には、少し粗熱が取れたら、温かいうちにラップでくるみ、密着ラップのまま置いておきます。
そうして一晩。
ぐっすり睡眠をとったパウンドケーキは、
焼いたときより、ちゃんと機嫌がよくなっています。
ここで、もう一段、あなたのパウンドケーキを引き上げる方法があります。
焼き上がって、まだ熱を持っているうちに、シロップやお酒を打つ。
アンビバージュと呼ばれる作業です。
甘さを足すためというより、水分と香りを生地の中に行き渡らせるためのもの。
焼いて終わりにしないで、
その先に、もう一度、手を入れる。
包んで、寝かせて、水分が動き、香りがなじむ。
そうした時間を経て、今日のお家のパウンドケーキは、明日のお店のパウンドケーキのような、
ラッピングをして誰かに贈りたくなる表情になります。
焼き上がったのは、今日。出来上がるのは、明日。
少し先のことを楽しみにしながら、にこにこ待つ時間があります。
パウンドケーキは、今日と明日のあいだを、ゆっくり渡っていくお菓子です。
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